2011年05月08日
部分損傷?
50日以上エントリを上げずにいたのだが、どうにも何かを書くという心境になれずにいたのだ。やはり少し神経をやられかかっていたのだろう(共感型PTSDの兆候)。仕事中はいいのだが、家に帰ってTVを見ていると駄目なのだ。
防災ボランティアであり、市の防災推進委員でもあるので、普段からの意識の持ち方は訓練されている方だと思っているのだが、それでも引き込まれそうで危ないと感じる瞬間がかなりあった。
だが、そうは云っても、小生は技術者であり、機械オタクであり、道具ヲタクである。道具の使いこなしとしてのシステム工学についても、基礎知識くらいは持っている。報道を見て、感じた事、考えた事はゴマンとあるのだ。
ここで小生が述べ立てたところで大した事が起こる訳でもないのは百も承知だが、云わずにいるよりは云った方が幾らかは世間の役に立つと思うので、これから少々大上段に振りかぶったことを書いてやろうと思う。これも世論形成の一部というものだろうし‥‥。
防災ボランティアであり、市の防災推進委員でもあるので、普段からの意識の持ち方は訓練されている方だと思っているのだが、それでも引き込まれそうで危ないと感じる瞬間がかなりあった。
だが、そうは云っても、小生は技術者であり、機械オタクであり、道具ヲタクである。道具の使いこなしとしてのシステム工学についても、基礎知識くらいは持っている。報道を見て、感じた事、考えた事はゴマンとあるのだ。
ここで小生が述べ立てたところで大した事が起こる訳でもないのは百も承知だが、云わずにいるよりは云った方が幾らかは世間の役に立つと思うので、これから少々大上段に振りかぶったことを書いてやろうと思う。これも世論形成の一部というものだろうし‥‥。
東京電力が福島第1原子力発電所の各号機(炉)の燃料棒損傷状況(推定値)を公表しているが、27日の訂正数値で1号炉の炉心損傷(燃料棒損傷)率は55%だとのこと。(訂正前は70%としていた)
これ、云いかえれば燃料集合体の半分は形状が崩れてしまい、破壊された燃料棒の残骸(被覆管と燃料ペレットの破片)が圧力容器の底に堆積しているという意味である。
調べてみたら、1号炉は69トンの燃料を装填して運転していたようなので、約40トンの二酸化ウランが不均一な粒になって堆積しているのだ。原発用核燃料のウラン235(連鎖反応を起こして実効燃料の役割をする同位元素)の含有率はだいたい3%だそうなので、この量で「釜の底」(圧力容器底)に水が存在し続けた以上は、JCO臨界事故の様な「臨界状態」が発生する可能性はかなり低いことになる。完全に溶融した、液体の状態なら、3%の希釈核物質でも、臨界に達する条件はあるのだが、固形の粒になって水中に堆積した状態では、自然崩壊での中性子線発生密度が足りず、連鎖反応は部分的にしか起こり得ないのだ。
圧力容器内の冷却水が完全に失われ、溶融燃料が液状のまま「釜の底」に滞留すれば、再臨界に達する可能性はある。なにしろ3%希釈とはいえ69トンもあるのだ。
全面的メルトダウン(全燃料溶融降下)は、核爆発こそほぼ確実に起こさないだろうが、そこで再度核反応(=連鎖反応)が開始される「再臨界」状態が現出する可能性は、あるのだ。東京電力で「再臨界」と称している状態も、要するに原子炉が再点火することなのだ。ただし、メルトダウン状態での再臨界は、完全な暴走状態である。中性子線の放射量を抑制・制御する制御棒を燃料の塊の中に挿入出来ない位置に行ってしまっている状態で臨界を迎えて連鎖反応を開始するので、核燃料は理論限界値まで際限無く熱を出す。たとえ再臨界に達していなくても、現状の損傷率が最大の1号炉で、もし一時的にでも「釜の底」の水が干上がった状態が現出していたら、まさに地獄の釜が口を開いたろう。一旦燃料が溶融すれば、再度注水しても、もう溶融燃料の下には水は回り込まない。液化した燃料は高熱を発しながら炉の底に密着し、「釜の底」を溶断してしまうのだ。耐クリープ性の高い耐熱ステンレス鋼でも、1600℃にもなれば、やはり溶融し、破断するのである。そして1~3号炉の炉心燃料棒は一度、燃料クラスターにセットされた状態で水面から露出しただけで、燃料棒自体が溶融する1400℃以上に、自然崩壊熱だけで到達しているのだから。
1973年のアメリカでのスリーマイル島事故でも「メルトダウン」という語が多用されたが、この場合では、この語は「釜の底」が抜ける事を意味した。溶融降下した燃料は、圧力容器の底に溜まって再臨界に達した場合、莫大な発生熱量によって水中にあろうが無かろうがお構い無しに溶融し、内壁に密着していて冷却水が回らず、自動的に圧力容器自体の溶融破壊を起こすと考えられたからだ。原子炉建屋の地下に降下した溶融燃料が分散せずに臨界量を維持して、さらに連鎖反応を続ければ、発生する熱は2000℃にも達して建屋床から基礎までも貫通し、地盤までをも貫通するのだとされた。
ここから先は半ば冗談なのだが、事故の直前に公開された映画の題名を取って「チャイナ・シンドローム」と呼ばれた。燃え続ける核燃料は、地球を貫通して中国に到達するだろうと云われたのだ。
これは冗談にしても、もし地盤内に臨界状態の燃料塊が降下したら、この燃料塊を科学的に処理する手段は、事実上存在しない。(実際には半分でも炉心冷却水が存在すれば、燃料は溶融したまま「釜の底」に溜まる事は無く、再臨界にも達しないのだが…)
1号炉の格納容器表面温度は、一時的にでも200℃を大きく超えていたとのこと。これは現在、綱渡り的な内圧調整と注水で回避されているが、小生にはかなり危うい状況に感じたのだった。格納容器表面が200℃超なら、炉心内の温度は400℃を超えていた可能性があると考えたからである。密閉された圧力容器表面の温度は、内部に残っている冷却水の対流後の、水面で水蒸気放散して冷却した後の状態の冷却水温度を反映しているはずなのだ。これが300℃を超えていても、圧力容器よりさらに内部の水が少ない(というよりその時点では水量が把握できていない)格納容器内での熱伝播が、熱輻射伝播であったとしたら、格納容器表面の温度は200℃にも達しないだろうからだ。圧力容器内は発生した水蒸気で加圧(約13気圧)されているので、水の沸点は100℃を超えているが、300℃には達していないので、炉心温度が300℃以上という事は、燃料棒表面では水は完全に沸騰した状態であり、水蒸気で冷却されているという事なのだ。無論、水が沸騰するための熱は燃料表面から奪われている訳だから、冷却はされているのだが、その効率は液体状態で水が接触している場合よりかなり低い。底に溜まっているペレット状の降下燃料塊は、順次降下したので個々のペレット状損傷燃料は水中で冷却され、表面温度は加圧下の沸点以下だったかも知れない。底で集積した時、どうなるかによって、上の正規位置での燃料クラスター内の残存燃料棒と同様の状態(又はそれ以上に悪い状態)が現出する。
しかし事実は、小生の悪い想像に反していたようで、現在、1号炉の冷却状況は、13気圧という高圧ながら安定している。「釜の底」は、部分的に溶融して、えぐられているかも知れないが、この高圧に耐えている訳だ。
だが、東京電力側の公表資料での「部分損傷」という表現は、あまりにもゆるい云い方だったのではないかと思うのだ。
明らかにメルトダウンである。少なくとも、1号炉では。無論、いたずらに民衆の恐怖をあおるような報道は厳に慎まねばならないのは確かだが、メルトダウンという語を極力用いないようにしている東京電力の広報の態度は、説明努力をサボっているか、震災前のプロパガンダの一部なりとも生き残らせようという姑息な意図があるようで、あまりいい気持ちはしないのだ。特に、国がスリーマイル島事故を越える、レベル7を宣言してしまった後の現在では。
まだこの原発事故については、語りたいテーマはいくつもある。次回このテーマを扱う時も、お付き合い願いたい。(誰が?)
追補:5月15日
小生が思っていたより1号炉の遠隔計器類の信頼性はひどいものだったようで、再調整した水位計の指針は、ゼロだったそうだ。その東京電力の発表もどこまで信用していいのか判らないが、水位計の計測範囲が基準水位の5メートル下までだったというのを信じなかったとしても、圧力容器の底部(=釜の底)に、崩落した燃料の残骸集積が完全に没する程度の水が常時存在し続けた事は確かな様だ。再臨界にはなっていないのだから。
ただし、燃料棒の損傷程度は100%である。
東京電力のきびしすぎる用語定義でも、メルトダウンだ。
それでも「チャイナ・シンドローム」のイメージに縛られているのか、再臨界の可能性の否定に必死な様子がありありで、気の毒なくらいだ。自縄自縛になってるのはあんた方だけかも知れないぜ……。
これ、云いかえれば燃料集合体の半分は形状が崩れてしまい、破壊された燃料棒の残骸(被覆管と燃料ペレットの破片)が圧力容器の底に堆積しているという意味である。
調べてみたら、1号炉は69トンの燃料を装填して運転していたようなので、約40トンの二酸化ウランが不均一な粒になって堆積しているのだ。原発用核燃料のウラン235(連鎖反応を起こして実効燃料の役割をする同位元素)の含有率はだいたい3%だそうなので、この量で「釜の底」(圧力容器底)に水が存在し続けた以上は、JCO臨界事故の様な「臨界状態」が発生する可能性はかなり低いことになる。完全に溶融した、液体の状態なら、3%の希釈核物質でも、臨界に達する条件はあるのだが、固形の粒になって水中に堆積した状態では、自然崩壊での中性子線発生密度が足りず、連鎖反応は部分的にしか起こり得ないのだ。
圧力容器内の冷却水が完全に失われ、溶融燃料が液状のまま「釜の底」に滞留すれば、再臨界に達する可能性はある。なにしろ3%希釈とはいえ69トンもあるのだ。
全面的メルトダウン(全燃料溶融降下)は、核爆発こそほぼ確実に起こさないだろうが、そこで再度核反応(=連鎖反応)が開始される「再臨界」状態が現出する可能性は、あるのだ。東京電力で「再臨界」と称している状態も、要するに原子炉が再点火することなのだ。ただし、メルトダウン状態での再臨界は、完全な暴走状態である。中性子線の放射量を抑制・制御する制御棒を燃料の塊の中に挿入出来ない位置に行ってしまっている状態で臨界を迎えて連鎖反応を開始するので、核燃料は理論限界値まで際限無く熱を出す。たとえ再臨界に達していなくても、現状の損傷率が最大の1号炉で、もし一時的にでも「釜の底」の水が干上がった状態が現出していたら、まさに地獄の釜が口を開いたろう。一旦燃料が溶融すれば、再度注水しても、もう溶融燃料の下には水は回り込まない。液化した燃料は高熱を発しながら炉の底に密着し、「釜の底」を溶断してしまうのだ。耐クリープ性の高い耐熱ステンレス鋼でも、1600℃にもなれば、やはり溶融し、破断するのである。そして1~3号炉の炉心燃料棒は一度、燃料クラスターにセットされた状態で水面から露出しただけで、燃料棒自体が溶融する1400℃以上に、自然崩壊熱だけで到達しているのだから。
1973年のアメリカでのスリーマイル島事故でも「メルトダウン」という語が多用されたが、この場合では、この語は「釜の底」が抜ける事を意味した。溶融降下した燃料は、圧力容器の底に溜まって再臨界に達した場合、莫大な発生熱量によって水中にあろうが無かろうがお構い無しに溶融し、内壁に密着していて冷却水が回らず、自動的に圧力容器自体の溶融破壊を起こすと考えられたからだ。原子炉建屋の地下に降下した溶融燃料が分散せずに臨界量を維持して、さらに連鎖反応を続ければ、発生する熱は2000℃にも達して建屋床から基礎までも貫通し、地盤までをも貫通するのだとされた。
ここから先は半ば冗談なのだが、事故の直前に公開された映画の題名を取って「チャイナ・シンドローム」と呼ばれた。燃え続ける核燃料は、地球を貫通して中国に到達するだろうと云われたのだ。
これは冗談にしても、もし地盤内に臨界状態の燃料塊が降下したら、この燃料塊を科学的に処理する手段は、事実上存在しない。(実際には半分でも炉心冷却水が存在すれば、燃料は溶融したまま「釜の底」に溜まる事は無く、再臨界にも達しないのだが…)
1号炉の格納容器表面温度は、一時的にでも200℃を大きく超えていたとのこと。これは現在、綱渡り的な内圧調整と注水で回避されているが、小生にはかなり危うい状況に感じたのだった。格納容器表面が200℃超なら、炉心内の温度は400℃を超えていた可能性があると考えたからである。密閉された圧力容器表面の温度は、内部に残っている冷却水の対流後の、水面で水蒸気放散して冷却した後の状態の冷却水温度を反映しているはずなのだ。これが300℃を超えていても、圧力容器よりさらに内部の水が少ない(というよりその時点では水量が把握できていない)格納容器内での熱伝播が、熱輻射伝播であったとしたら、格納容器表面の温度は200℃にも達しないだろうからだ。圧力容器内は発生した水蒸気で加圧(約13気圧)されているので、水の沸点は100℃を超えているが、300℃には達していないので、炉心温度が300℃以上という事は、燃料棒表面では水は完全に沸騰した状態であり、水蒸気で冷却されているという事なのだ。無論、水が沸騰するための熱は燃料表面から奪われている訳だから、冷却はされているのだが、その効率は液体状態で水が接触している場合よりかなり低い。底に溜まっているペレット状の降下燃料塊は、順次降下したので個々のペレット状損傷燃料は水中で冷却され、表面温度は加圧下の沸点以下だったかも知れない。底で集積した時、どうなるかによって、上の正規位置での燃料クラスター内の残存燃料棒と同様の状態(又はそれ以上に悪い状態)が現出する。
しかし事実は、小生の悪い想像に反していたようで、現在、1号炉の冷却状況は、13気圧という高圧ながら安定している。「釜の底」は、部分的に溶融して、えぐられているかも知れないが、この高圧に耐えている訳だ。
だが、東京電力側の公表資料での「部分損傷」という表現は、あまりにもゆるい云い方だったのではないかと思うのだ。
明らかにメルトダウンである。少なくとも、1号炉では。無論、いたずらに民衆の恐怖をあおるような報道は厳に慎まねばならないのは確かだが、メルトダウンという語を極力用いないようにしている東京電力の広報の態度は、説明努力をサボっているか、震災前のプロパガンダの一部なりとも生き残らせようという姑息な意図があるようで、あまりいい気持ちはしないのだ。特に、国がスリーマイル島事故を越える、レベル7を宣言してしまった後の現在では。
まだこの原発事故については、語りたいテーマはいくつもある。次回このテーマを扱う時も、お付き合い願いたい。(誰が?)
追補:5月15日
小生が思っていたより1号炉の遠隔計器類の信頼性はひどいものだったようで、再調整した水位計の指針は、ゼロだったそうだ。その東京電力の発表もどこまで信用していいのか判らないが、水位計の計測範囲が基準水位の5メートル下までだったというのを信じなかったとしても、圧力容器の底部(=釜の底)に、崩落した燃料の残骸集積が完全に没する程度の水が常時存在し続けた事は確かな様だ。再臨界にはなっていないのだから。
ただし、燃料棒の損傷程度は100%である。
東京電力のきびしすぎる用語定義でも、メルトダウンだ。
それでも「チャイナ・シンドローム」のイメージに縛られているのか、再臨界の可能性の否定に必死な様子がありありで、気の毒なくらいだ。自縄自縛になってるのはあんた方だけかも知れないぜ……。
Posted by 壇那院 at 22:35│Comments(2)
│雑感/原子力
この記事へのコメント
最近、東電絡みの報道は危機的なニュアンスを薄く言うような
印象を持ちますが、ヤバさは変わらずなんですよね?
私は今でもすごく心配しています。現場の人たちだけが頼りなんて
状況は、ぜんぜん変わっていないわけだから、作業環境だけでも
もっと快適に整えてあげて欲しいです。
今回のことでよくわかったのは、委員会、保安院の高給取りたちは
クソの役にも立たないってこと。逃げ足だけは速いようでしたが。
何となく原発に携わる上層の人間は、もうちょっと気骨があると
勝手に思っていましたが、単なる思いこみでしたね。
現実の作業を報道で見聞きしていると、大型機材が使えないため
交代制の人海戦術のようですが、そうすると長期化になりますよね、
人員の確保は今後も出来るだろうか、とか、炉の様子、周りの環境
汚染のことなど、心配は尽きません。
中電もしばらく止まるようなので、こっちも節電しなくちゃ。
印象を持ちますが、ヤバさは変わらずなんですよね?
私は今でもすごく心配しています。現場の人たちだけが頼りなんて
状況は、ぜんぜん変わっていないわけだから、作業環境だけでも
もっと快適に整えてあげて欲しいです。
今回のことでよくわかったのは、委員会、保安院の高給取りたちは
クソの役にも立たないってこと。逃げ足だけは速いようでしたが。
何となく原発に携わる上層の人間は、もうちょっと気骨があると
勝手に思っていましたが、単なる思いこみでしたね。
現実の作業を報道で見聞きしていると、大型機材が使えないため
交代制の人海戦術のようですが、そうすると長期化になりますよね、
人員の確保は今後も出来るだろうか、とか、炉の様子、周りの環境
汚染のことなど、心配は尽きません。
中電もしばらく止まるようなので、こっちも節電しなくちゃ。
Posted by manbow at 2011年05月10日 00:57
まんぼうさん
危機は全く変わっていないとおもいますよ?
ここでもし1号炉の圧力容器内が完全に干上がったら、再溶融して一塊になった燃料が、再臨界に達する可能性は、まだあるのです。当然、まるごと「釜の底」が抜けるでしょう。そうなれば格納容器内の水に接した途端に水蒸気爆発を起こす危険性濃厚です。
飛び散った原子燃料の粒子は、臨界状態は脱するでしょうが、すでに破壊されている原子炉建屋の屋上から上空に吹き上げられ、使用済み燃料プールさえ破壊して、100トン前後の核物質を周囲に撒き散らす訳です。
現地の作業班の劣悪環境、ほとんどタコ部屋です。
人海戦術にも早晩限界が見えて来るでしょうから、とにかく今は冷やし続けるだけで精一杯でしょうね。
後は、漏水をどう処理するか、ですね。もうメガフロートは福島沖に到達していてくれると思うんですが、これが頼みの綱になるのではないですか?これ以上は、200億即金で出して、大型タンカーを一発廃船覚悟で徴用するくらいですか…。
アホ政府は非常事態宣言を実質出していませんから、これは夢物語ですけどね、今のところ…。
節電、関東のためなどではなく、燃料代節約のためにやって下さい。調べてみたら、中部電力、もしかしたら面白いことを企んでいるのかも知れない、と考え始めています。
危機は全く変わっていないとおもいますよ?
ここでもし1号炉の圧力容器内が完全に干上がったら、再溶融して一塊になった燃料が、再臨界に達する可能性は、まだあるのです。当然、まるごと「釜の底」が抜けるでしょう。そうなれば格納容器内の水に接した途端に水蒸気爆発を起こす危険性濃厚です。
飛び散った原子燃料の粒子は、臨界状態は脱するでしょうが、すでに破壊されている原子炉建屋の屋上から上空に吹き上げられ、使用済み燃料プールさえ破壊して、100トン前後の核物質を周囲に撒き散らす訳です。
現地の作業班の劣悪環境、ほとんどタコ部屋です。
人海戦術にも早晩限界が見えて来るでしょうから、とにかく今は冷やし続けるだけで精一杯でしょうね。
後は、漏水をどう処理するか、ですね。もうメガフロートは福島沖に到達していてくれると思うんですが、これが頼みの綱になるのではないですか?これ以上は、200億即金で出して、大型タンカーを一発廃船覚悟で徴用するくらいですか…。
アホ政府は非常事態宣言を実質出していませんから、これは夢物語ですけどね、今のところ…。
節電、関東のためなどではなく、燃料代節約のためにやって下さい。調べてみたら、中部電力、もしかしたら面白いことを企んでいるのかも知れない、と考え始めています。
Posted by 壇那院 at 2011年05月15日 22:08